| 第20話 初心に戻る |
ゴルフというのは本当に怖いスポーツである。実は昨年11月あたりから得意としていたドライバーを引っ掛けるようになり苦戦していたのだが、練習をしては戻して、戻してはまた崩れてを繰り返しながら、不安定な状態でプレーしていた。しかし、忘れもしない今年の3月末のプレーで、出だしのティーショットからいきなりドシャンクを
3回連続して、さらに崩れ始めたのである。ちなみに、その日はドライバーを始めウッドがすべてシャンク、結局ほとんどアイアンを使い、なんとかその日はゲームを終えた。ちなみにこのティーショット3回の内訳は、ドライバー、ドライバー、5番ウッドで、4打目の5番アイアンで何とか池を逃れて前に進むことができたのである。
これではいけないと練習場に通って練習。しかし一時的には直ってもなかなかきちんと直すことができず、苦戦を強いられていた。というのも、原因が何なのかがいまいち把握できないのである。そんな中でも、時々戻ったドライバーや、アイアンや寄せ、パットに助けられ、良いときは80台もでたり、なんとか90台、ひどくてもダボペースで収めてた。しかし、先々週からとうとう音を立ててガタガタと崩れ始めたのである。ウッドだけでなくアイアンまでシャンクと引っ掛けの連続、ボールが当たらない、当たってもどこに行くかわからない、飛ばない、構えても当たる気が全くしない、スイングがわからないという状態に陥り、とうとうクラブを握るのが怖くなってしまった。気付いたら3月ごろから痛めていた左の手首から甲にかけての痛みもひどくなっていた。
先週ご一緒させて頂いたゴルフ仲間も、最初は「また調子が悪いなんて言っちゃっていつもまとめるんだから」と言っていたのに、さすがに私のプレーにびっくりしたようで、「珍しいものを見ました」とのコメント。「ゴルフってこんなことがあるんですね」とか、「練習した方がいいと思う」とか、「僕ならしばらくゴルフ止めますね」などなど、いろいろな方からいろいろなお言葉を頂いた。また、私の方から「何が悪いか見て気付くことありました?」と聞いたら、「技術面じゃなくて、精神面だと思うんですよ。スイングみていると自信を失っている感じで、手で打ちにいってるし、昔のようなスイングやリズムがなくなってますよ」とのお言葉。そして、先々週ご一緒させていただいたあるゴルフ仲間からは、「思うんですけど、作者さん出張が増えて仕事が忙しくなってからゴルフの調子崩したと思いますよ。酷使されてますよ。心配してたんですけどね」と言われた。
そこで私の考えた策が、「初心に戻る」。実は、話はちょっと逸れるが、最近ヤマハのクラビノーバを手にした。6才から18才まで一時は音大を目指すほど頑張っていたピアノを、十何年ぶりに再開した。
今は「初心」に戻って基礎の基礎、「子供のためのバイエル」から練習している。そんなの簡単すぎるんじゃないの?と言われるのだが、これが楽しくて楽しくてしかたがない。一つ一つ弾けるようになる進歩が感じられるし、また、一度練習しているものなので、感が戻るのが早い。そして、十何年も離れているので、自分自身すぐに戻るなんていう期待も全くしていないので、気楽に楽しめて、バイエルでも弾けると楽しいのである。逆に長年の経験から基礎がしっかりしていないと応用も利かないことは十分承知している。
一つびっくりしたことがあった。自分では自信のあった音感が半音から1音、完全にずれているのである。思わず調律が必要?と思ってヤマハのHPを見てチェックしたが、クラビノーバは電子ピアノだから調律がいらないのが売り物とのこと。つまり私の音感がずれていることを再認識。このときにふと「ゴルフもきっと同じだ!」と思った。
ゴルフもきっとスイング軌道がずれているに違いない。もう一度初心に戻って基礎の基礎から練習しなおして、自分のスイングを取り戻そう思ったのである。ゴルフも基礎ができなければ応用も利かない。しばらくコースはお休みして、リラックスモード、練習場に通ってアイアンのハーフスイングだけ練習して、まずはクラブの芯にきちんとボールを当てることだけに集中しようと思った。手首や手の甲を痛めたのもきっと変なスイングをしてるから負荷がかかったのだろう。何がおかしいのかというのを、このハーフスイングの練習で見つけられればいいなと思っている。
ゴルフは好きなので、できれば一生続けていきたいなと思う。ゴルフを始めて5年が過ぎたが、もしかしたら一つの節目に来ているのかもしれない。ピアノも練習してた頃のように弾けるのを夢見て、ゴルフも調子が良かった時のショットを夢見て、初心に戻って楽しみながら練習していきたいと思う。
(2002年6月11日) |
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