| 第4話 お国柄 |
現在私の勤務している会社はアメリカ系の企業。実はゴルフ好きもかなりいて、時々思い立った時に、会社のコンペと称してみんなで企画をしてゴルフに行く。初心者も歓迎。どちらかというと、コンペというよりはゴルフ好きが集まってみんなでゴルフの機会を楽しむというコンセプトである。
1年ほど前、実はこのコンペに参加したときにとても面白い経験をした。私のフライトは、オーストラリア人の男性、イギリス人の女性、シンガポール人の男性と日本人の私であった。こんなにお国柄によって違うんだと思わずびっくりした機会であった。
まず、オーストラリア人の男性。スタート前に、「僕は初心者だからスコアも数えない変わりに、時々途中で打つだけでいいから」と宣言。お気楽ムードたっぷりである。そして、本当に気が向いたところだけクラブを持って打つのである。
次にイギリス人の女性。自分で「私は決してプレー自体は上手くないけど、小さいころから親と一緒にプレーをして、親にルールだけはしっかりと守りなさいと叩き込まれた」と宣言。2クラブレンス内というと本当にクラブを持って測ってボールをドロップする場所を確定するのである。但し、これには今回理由があった。
最後にシンガポール人の男性。その人は池に入れようが、何打叩こうがほとんどダボカット申告。
10打以上叩いても「6」と言ってしまうのである。競争社会で育った、こちらの言葉でいう「キアス精神」であろうか。実は今まで他の同僚でも何回か同じ経験をしている。もちろん、すべてのシンガポール人がそうではないことを付け加えておく。尊敬する紳士ゴルファーもたくさん知っている。
そして、ここでついに、イギリス人とシンガポール人のバトルが始まったのである。イギリス人の女性は途中から顔が真っ赤になり興奮状態。自分自身のゴルフどころではなくなっていた。そして本人にズバリと指摘していた。オーストラリア人は?というと、それを全く他人事のように自分のペースで時々クラブを持って楽しんでいたのである。そして、日本人の私は?と言うと、こんなことにいちいち腹を立てていたら、シンガポールで仕事なんてできないし、ゴルフは自分と戦うスポーツだからと割り切ってプレーしていた。
実はイギリス人がクラブを持って2クラブレンスを測っていたのは、シンガポール人の男性にルールを守りましょうというのを彼女なりに示していたのであった。でも、そのイギリス人も、最後の方は怒りを通り越して笑っていた。
全世界で親しまれているゴルフ。ちなみに日本人がコースで走っている光景は、外国人から見たらどうも不思議なようであるが、反面、18ホール終了後帽子を脱いで挨拶をする習慣は、外国人には好感をもってもらえるようである。
付録:「キアス精神」とは?ご興味のある方は A
to Z of "Kiasu" Philosophy というサイトを見つけましたのでご参考にどうぞ。
(2001年5月14日) |
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